家づくりを考えるきっかけの多くは、結婚や出産です。家づくりは、まさに子育ての一環とも言えるでしょう。
建築の専門家であるアート・宙の代表小椋と、教育の専門家である学習塾を運営する株式会社CbyEDTECHの山本代表による対談シリーズ。10回目となる今回のテーマは、「上質な教育」から考える「上質なお家」です。
山本:アート・宙さんが、上質な住宅を建てる会社としてJapan Brand Collection Luxe 2026に掲載されたのを拝見し、私も、自社が「上質な教育」を提供できているのか?ということを考える機会になりました。
もちろん、弊社も教育にこだわりをもって子どもたちと日々向き合っていますが、それがただの自己満足ではなく、アート・宙さんのように、他者から評価されるようなものでありたいと思うんですよね。
小椋:建築では、家と暮らしというように、上質さは目に見える形になりますが、教育の上質さとはどんなことでしょうか?
山本:そうですね…。
教育もかつては、レベルの高い(偏差値の高い)学校に進学することが良しとされていましたし、不登校のお子さんやその親御さんが引け目を感じてしまうようなこともありましたが、多様化という価値観が浸透し、あえて通信制の学校を選んだり、偏差値よりも何を学べるかを優先して進学先を決めるようになったり、あるいは積極的に行かないという選択をしたり、本当に大きく変化したように感じています。
そんな中、わたしが思う上質な教育とは、長期的な視野でサービス提供できる教育ではないかと思うのです。

小椋:長期的というのは、小・中一貫校のような、長い期間での教育という意味ですか?
山本:そうした既存のスタイルではなく、全く新しい教育サポートです。
多様化したことによって、子どもたちにとって進む選択肢が大きく増えたのは良いことですが、一方で、日本の場合、決められたレールに進むことを好む子や、導いてもらいたい子も多いのは確かで、自分では決められず迷子になるお子さんが出てくるのです。
ですから、長期的な視野で、子どもたちがどう進むべきか迷い立ち止まるとき、木が枝分かれするようにあらゆる道筋や可能性を提示し、それに必要なサポートを柔軟に行えることが、上質な教育になるのではないかと私は思うのです。
いつか小椋社長が、子育て世帯の家づくりにおいて、「決めすぎないことがポイントだ」とおっしゃいましたが、それに似ているのかもしれません。

小椋:家づくりに置き換えたら、確かにイメージしやすいかもしれません。
「将来大学まで行かなければならない」とか、「一貫校でなければならない」とか、これまで一般的に良しとされてきた価値観のまま、早くから子どもたちの未来を決めつけないということでしょうか?
山本:まさにそうです!こういう道もあれば、また別の道もあるし、こう進んでダメなら、あちらに行けばまた再生できるかもしれない…と、あらゆる可能性を示唆できる教育こそが、高い価値を持つようになると思います。