こんにちは。三重県材100%を使用した「木の家づくり」を手掛ける、アート・宙の小椋です。
全ての希望を実現できる注文住宅はもちろん魅力ですが、これまで住み続けた既築住宅に手を加えるリノベーションにもまた、別の魅力があります。
当社が最近手がけた施工実例をもとに、新築にはない「リノベーション」についてお話しします。
リノベーションのきっかけ
リフォームやリノベーションを考えられるきっかけは、現状の生活に不便や支障がある場合です。特に多いのは、「寒いのをどうにかしたい!」というお風呂場や脱衣室を中心とした水回りの改善を希望されるお客様です。
キッチンや浴槽を入れ替えるだけでなく、断熱材や窓を替えたり、珪藻土を塗ったりすることで、気密性や調湿性が高まり、寒さが改善されます。
ご家族4人でお住まいのこちらのお家も、ご夫婦の将来を考え、玄関とLDK、寝室、トイレを除く水回りすべてをリノベーションしました。
リノベーションのメリット・デメリット
新築の場合、更地に1から家を形にしていくので、自由度が高く、希望どおりのものが実現できます。しかし、リノベーションは既築の建物をベースに考えていかなければならないので、どうしても間取りや各空間の広さに制限が生まれます。
大きな変更をする場合には、電気の配線や水道の配管などの工事も必要になり、その分費用もプラスでかかりますので、予算と変更のバランスが重要です。
一方、リノベーションだからこそできることもあります。
それは既築で使用していたものを二次利用して、造作家具をつくったり、予算を抑えたりすることです。
リノベならではの「受け継ぐもの」
リノベーションを希望されるお客様からは、新しくすることで暮らしは良くしたいけれど、これまで大切にしてきたものはできるだけ残したい、または受け継ぎたいというリクエストをよくいただきます。
「家のシンボル的存な存在だった柱を残したい」
「見慣れた床の間はそのままにしたい」
「親が使っていた古いタンスを何かに生かしたい」…などなど、これまで過ごしてきたお家にそれぞれの想い入れがあり、そのご希望をいかにしてリノベーションしたお家に反映できるか、それがわたしたちの腕にかかっています。
こちらのお家では、和室にあった床の間の柱と、子どもたちの成長の記録として身長を刻んだ柱を残すことにしました。
また、玄関の土間に敷かれた石と式台、上がり框もそのままに、慣れ親しんだ風景を残すことで、リノベーションした新しい空間にも親しみが持て、安心できる玄関になりました。
無垢の木や自然素材を使った家づくりで、お客様に健康で快適な暮らしを提供する我々ですが、リノベーションは、お客様の想いを受け継ぎ形にすることで、心の健康にも一翼を担っています。
今お住まいの想い入れのあるお家を生かしながら、新しい快適な暮らしを手に入れたい方は、ぜひアート・宙にその想いをお聞かせいただきたいと思います。